適応機制

適応機制とは、欲求不満状態や葛藤状態を回避や解消させたりすることで、安定性を取り戻すはたらきのこと。欲求自体は解消されることはない。社会的に許容される範囲内で解消しようとする合理的適応機制と、無意識的に一般的な防衛として行われる非合理的適応機制とがある。

適応機制は、フロイトの心的装置論を背景に構成された概念である。自我はエスの表出と外界との調和を図りながら現実的に適応する機能を担うが、時に過大な負担に直面すると、自我の破綻を逃れるために仮の手段をとって衝動を抑制しようとする。

置き換え
置き換えとは、無意識のうちに欲求の対象が別の対象に置き換えられること。
例)既婚者の上司が本当は好きだが、似たタイプの独身者の同僚を好きだと思う。

取り入れ
取入れとは、他人が持っている特質や感情を、自分も持っていると考える。
例)兄がスポーツで貰った賞を自分のことのように嬉しく思う。

昇華
昇華とは、そのままの形では社会的に容認されない欲求を、社会的に容認される形で充足させる。
例)性的欲求をスポーツや芸術の形で解消する。

退行
退行とは、解決することが困難な状況で、自我が合理的な対処法を放棄して、より未発達な段階に逆戻りすること。
例)新しく弟が生まれた兄や姉が、しなくなっていた指吸いを再び始める。

逃避
逃避とは、困難な状況から逃げることによって不安から逃げようとする消極的な機制。
例)白昼夢、空想

反動形成
反動形成とは、本来の欲求や衝動とは反対の行動や態度を示す。
例)本当は嫌いな相手のことを「自分はあの人が好きなんだ」と思い込む

固着
固着とは、一定の感情や行動様式あるいはその対象が固定して、流動性を欠く状態。
例)意味のない行動をただ繰り返すことで、課題や葛藤から逃れて気を紛らわす

 

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